相続土地国庫帰属制度

相続土地国庫帰属制度とは

相続土地国庫帰属制度とは、2023年4月にから開始された法務省が管理する制度で、一定の条件を満たすことで、土地の所有権を国に移すことができるようになった新しい制度です。 申請先は、土地の所在地を管轄する法務局・地方法務局の本部となります。 遠方に住んでいて実家を相続したがまったく使わない場合や、維持管理や固定資産税など手が回らないなど、土地を国に引き取ってもらいたいという一定のニーズに国が対応してくれるようになりました。 ただし、この制度は無料で引き取ってもらうわけではなく、一定の負担金を支払う必要があります。 また、相続時に相続放棄をするというわけではなく、相続したり遺贈された土地を、引き取ってもらうという形式となります。

相続土地国庫帰属制度のポイント

  • 相続または遺贈によって取得した土地が対象。自分で購入した土地などは対象とはなりませんので注意が必要です。
  • 国に引き取ってもらう際には、10年分の土地管理費相当額の負担金を納入する必要があります。
  • 条件を満たさない土地は引き取ってもらえません。

相続土地国庫帰属制度の条件・審査基準

審査基準は以下の内容で比較的厳しめに設定されていますが、まったく売れない・使い道のないような土地でも条件を満たせば国に引き取ってもらえます(負担金あり)。なお、2024年1月時点の承認率は90%を超えているという公開情報もあり、不要な土地の処分方法としては現実的な手段のひとつといえます。

  • 土地の上に建物が無いこと
  • 隣地との境界が明確なこと
  • 土壌汚染がないこと
  • 担保権又は使用権が設定されていないこと
  • 通路や用水路など他人が使用していないこと
  • 管理が難しくないこと

上記すべてを満たす必要があり、いずれかを満たさない場合は、法務大臣いよって承認申請は却下されます。

手続き方法・手順

1.事前に法務局へ相談する

あらかじめ電話で予約をとり、土地の所在地にある法務局(または地方法務局の本部)へ事前相談をします。

2.国庫帰属の承認申請

土地の写真撮影、承認申請書の提出、審査手数料の納付

3.法務局担当者による審査

法務局員によって書面審査および実施調査が行われます。

4.法務大臣・管轄法務局長による承認

5.負担金の納付

承認通知を受けてから30日以内に負担金を納付します。

6.国庫帰属

負担金が納入されると国に土地の所有権が移転します。国に所有権が移転した後は財務大臣または農林水産大臣が管理または処分することになります。

まずはお問い合わせください

相続土地国庫帰属制度は、無償ではないどころか、通常の宅地や田畑などでは20万円、市街化区域では面積に応じて55万円(100㎡)〜80万円(200㎡)など、土地の用途地域や面積に応じた負担金を支払って引き取ってもらう形ですので、慎重に検討する必要あります。

まず、相続した土地が売却が可能か、直接買取や不動産無料引き取りサービスなどは利用できないか、不要な土地の処分方法など、あらゆる可能性を多角的に考えてみるのがおすすめです。

ヤマホームでは、不動産の直接買取をはじめ、仲介での売却や、売れない土地や不動産の無料引き取りサービスなど、不動産の専門家としてさまざまなご対応が可能ですので、一度お電話やLINE、メールなどで一度ご相談いただければと思います。

※相続土地国庫帰属制度の詳細は、法務省のサイトでご確認ください。

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